赤そばの里①(長野県箕輪町)R4.10.6
長野県南部には、岡谷市から飯田市にかけて中心地に天竜川が流れており、左右は南北に長い盆地が続いています。盆地の西側は南アルプスの山々が連なり、その麓はなだらかな丘が続き、盆地全体を見渡せる場所が多くあります。その盆地のほぼ岡谷市に近い箕輪町はあり、街はずれの森の中に「信州 伊那高原 みのわ赤そばの里」はあります。

この盆地には高遠城址公園を始めとする桜の名所が数多くあり(桜のページ参照)、何度も訪れている場所でありながら、桜の名所は何故か殆どが天竜川の東側に点在しており、この赤そばの里を含む天竜川の西側を訪れる機会がありませんでした。今回訪れる際に携帯電話のナビに道案内を頼んだところ、何故か目的地よりはるか手前のICで高速道路を降ろされ、南アルプスの麓沿いのローカルな道をひたすら走らされました。しかしそこは左に広大な山々、右に盆地や更に東にある山々を見渡す事ができ、道は細いながらもとても気持ちいいドライブができました。

目的地まで近くなった地域には、沿道に「赤そばの里」の幟が立てられていましたが、意外とその目的地は分かりにくいものでした。住宅地の隅にある細い道を森に向かって行った、分かりにくい場所に駐車場がありますが、そこから赤そばは全く見えません。現地の方が出店を出している方向へ歩くと、森の中に「100円程度のお気持ちを」とポストがあるので、小銭がなかったこともあり500円を投入して森の中に進みました。すぐ道の脇にある小さな赤そばの畑を見て少しテンションは上がりましたが、やけに寂しい感があり、撮影はすぐに止めて更に森の奥に進みました。

ポストから3分程歩くと、道先の森が開けていくのがわかります。開けた場所に辿り着いた途端、予想を遥かに超える広大な赤そばの群集が目に飛び込んでくるので、かなりビックリしました。全国でも珍しい赤そばは、信州大学の教授が1987年にヒマラヤの標高3800mの場所から持ち帰り、品種改良をしたうえで、「高嶺ルビー2011」という品種が誕生したものです。現在は標高900mの、東京ドーム程の広さの4.2haの広大な畑で栽培していますが、9月下旬から10月上旬にかけてが見頃で、遊休地の活用のため地元の青年団の方々が世話をしてくれています。ちなみに現地の方曰く「普通のそばの花と比べ、3分の1ほどしか実が取れない」貴重なそばだそうです。

「赤そばの里」については、2ページに分けて掲載します。