賀名生梅林(奈良県五條市)R3.3.14
賀名生(あのう)梅林は五條市の山奥にあります。元は「穴生(あなふ)」から「叶名生(かなう)」へ、その後「賀名生(かなう)」となり、明治時代に「あのう」になりました。国道168号沿いの駐車場から歩いて行きますが、国道沿いでは全く梅が見えません。駐車場で貰った案内図を便りに、山に入っていく車道を上ると狭い敷地に密集した梅が見えてきます。ピンクの梅が多いですが、谷間の傾斜に咲く景色はとても美しいです。

案内図によると、梅農園が15業者存在し、山道に沿って点在しています。撮影のため一回りしようと意気揚々と登り始めましたが、標高の低い初めのうちは既に見頃が過ぎている場所が多くかったです。上方の梅はまだ咲いているかもと思って登り続けますが、その山道はいくつもの山を縦走するような過酷かつかなりの距離で、健脚自慢の私も「これはキツい」と閉口しました。しばらく歩くも見頃を過ぎた梅が続き、殆ど気分が萎えていました。

汗だくになり我慢して歩き続けること2時間、最奥となる「西の千本」と呼ばれる箇所になって、やっと見頃の梅の景色と巡り合えました。広大な敷地の中の一部ではありましたが、それでもかなり広くてダイナミックな風景でした。上部は白い梅が中心で、例えば南部梅林のように商業用として栽培している感がありました。その最奥の梅林に囲まれた場所にも民家があり、昔から梅を育ててきた気概を感じました。高低差があり、見晴らしも良いので、他の梅林とは違った写真が撮影できます。今までで間違いなくキツかった梅林でしたが、見ごたえがあるお薦めの場所だと思います。