花輪線(好摩~大館間)H12.5.4
花輪線は前身の秋田鉄道が1914年から1923年にかけて大館~陸中花輪(現在の鹿角花輪)まで開通したのが始まりです。逆に好摩側は国鉄が1922年より順次開業し、1931年になって陸中花輪まで延伸したことで全線が直通しました。その後1934年には秋田鉄道が国有化したため、現在と同じ状態になりました。現在は盛岡~好摩間がIGRいわて銀河鉄道に第三セクター転換していますが、花輪線の車両は基本大館~盛岡間の直通列車で運行しています。運行状態は大館~鹿角花輪間は1~2時間に1本、鹿角花輪~好摩間は1~4時間に1本と、ローカル路線の典型的な本数となっています。

花輪線での撮影場所として有名なのは松尾八幡平駅や安比高原駅付近で、特に安比高原駅の真ん前にあるスキー場の斜面をひたすら登った上から俯瞰する風景が有名です。私もその場所で撮影しましたが、春の時期はアリが大量にいて、足を嚙まれまくって大変でした。

またこの時代はキハ52・キハ58等の車両が残っていた最後の時代で、山陰地方と並んで魅力ある場所でした。カラーリングが赤と白の東北地方バージョンなのは残念でしたが、当日は偶然国鉄色に塗装された車両が走っており、それも偶然出会うことが出来ました。途中車で列車の先回りを繰り返して、最後に慌てて線路をまたぐ橋の上で撮影をしましたが、ただ鉄道を撮影するだけのつもりが、これも偶然素晴らしい田園風景が俯瞰できる場所であったため、とても嬉しい写真を撮影することができました。その夜に急行「よねしろ」を撮影しようと大急ぎで大館まで行っては間に合わなかったことも、全然気にならないほどに満足した撮影でした。