日高本線(苫小牧~鵡川間)H13.9.15
日高本線は王子製紙の関連会社であった苫小牧軽便鉄道と日高拓殖鉄道の二つの軽便鉄道を昭和2年(1927年)に国有化した路線で、昭和12年(1973年)には様似まで延長されました。計画では襟裳岬を回って広尾を経て帯広まで結ぶこととされ、帯広側では広尾線が広尾まで開業していたものの、広尾線は昭和62年(1987年)に廃止されました。様似までの146.5キロの路線でしたが、2015年に発生した高波で線路が被災し、以後復旧することなく2021年に鵡川以南は廃止となりました。これにより日高本線は日高管内を通らなくなり、路線名だけ「日高」の名前が残ることとなりました。また、路線は30.5キロに短縮され、留萌本線に代わり「本線」を名乗るJR線で最短の路線となりました。

訪れた当時はまだ様似まで運行されており、日高本線屈指の撮影地である厚賀~大苅部間を目指してレンタカーで向かいました。まず手始めに勇払駅付近にある広い原野とひたすら長い直線が印象的な場所で撮影をした後に向かうも、北海道は広さの間隔が桁違いで、なかなか現地にたどり着くまで時間がかかりました。その結果列車の通過時間までゆとりが無くなり、メインとなる上り列車の撮影は雑誌の説明が理解できないまま理想の場所から500m程北で撮影をせざるを得ない状態になってしまいました。続く下り列車も自力で何とか絵になる場所を探して撮影したものの、理想に遠い撮影となってしまいかなり悔しい結果になってしまいました。更にその後この区間が廃止となり、二度と撮影が出来なくなりました。何度思い出しても悔しさがこみ上げてきますが、せめて訪れた証として掲載させていただきます。