東平安名崎(沖縄県宮古島町)H14.7.5    
東平安名崎は宮古島の南東端から南東方向に突き出た、長さ約2キロ・幅最大160m、標高約20mの細長い灯台で、隆起サンゴ礁の石灰岩で出来ている岬です。半島自体は平坦ですが海岸は断崖で、いつも強風が吹きよせている場所です。そのため、テンノウメやイソマツを中心とした風衝地特有の植物群落が形成されており、昭和55年(1980年)には「東平安名崎の隆起珊瑚礁海岸風衝植物群落」として沖縄県の天然記念物に指定されています。また、1979年の調査によれば、東平安名崎には65科222種の高等植物が生育しているとのことです。加えて、4~5月にはテッポウユリが岬一帯で咲き乱れ、観光名物にもなっています。

岬の先端には平安名崎灯台があります。昭和42年(1967年)に完成した灯台ですが、現在も参観灯台として内部見学や上に登ることができます。また、平成19年(2007年)には東平安名崎として国の名勝にも指定されています。

訪れた当日も風が強く、写真撮影のための三脚を押さえるのが大変でしたが、以外と半島周辺の海は静かでした。半島の北側は棚が広がり、多くの巨石がゴロゴロと転がっていました。半島の南側は入り江になっていて、棚や巨石はないものの静かな水面でした。但し、灯台付近まで行くと、すぐ下は深い海になっているようで、強い風とともに大波が押し寄せていました。北側は東シナ海で、南側は太平洋というスケールの大きな境目にふさわしい迫力ある海の姿がそこにありました。