豊肥本線(熊本~大分間)H8.3.13
豊肥本線は阿蘇カルデラを横切って九州中部を横断し、竹田市を含む観光路線であると共に大分市と熊本市の通勤路線でもあります。国鉄時代は一時間1本程度の運行が、現在は20~30分で運行され、黒字に近づく経営をしています(但し大分県内の日豊本線、久大本線よりは経営は劣ります)。また、熊本~肥後大津間は電化もされ、通勤時間帯はかなりの混雑も見られるとのことですが、宮地~豊後竹田間は利用客も少なく日に5往復のみとの事です。

歴史としては大分~玉来間は犬飼軽便線、宮地~熊本間は宮地軽便線として1914年開業し、1928年に全通した時点で豊肥本線となりました。山間を走るこの路線は自然災害に遭うことが多く、過去にも1年以上の不通期間が幾度もありましたが、現在は全通しています。

私自身豊肥本線を撮影するために出かけたことがまだありません。しかし、今回掲載させていただいたのは、鉄道写真トップページで紹介しました鉄道写真を始めるきっかけとなった写真を撮影した場所だからです。当時私は九州の滝を撮影することを目的に来ていましたが、たまたま通りがかった田舎町に踏切があり、偶然踏切の遮断機が降りていました。始めは「滅多に列車も来ないのに」と踏切前で車を停めてましたが、列車がやって来ないまま遮断機が上がりました。不思議に思い、ふと路肩に車を停め、線路に入ると、そこには運転席に誰もいないキハ52がポツンと停車していました。車両の古い味わいや周りの雰囲気、背後の田舎駅独特のシンプルな形状の宮地駅、そして背後の阿蘇山の外輪との景観を見て、これはラッキーだと慌ててシャッターを押しました。車両は恐らく一度駅を離れた後再度入線するためにUターンをするつもりで停車しており(ヘッドライトも尾灯も消えていました)、その後ゆっくり駅に向かって進んで行きました。

勿論今はキハ52は無くなりましたが、見どころが沢山ある豊肥本線をいつか撮影に行きたいと思います。