千畳敷カール②(長野県駒ケ根市他)
R4.10.6
雲が晴れる前に、未練がましく遊歩道を2周しましたが、真っ白で何も見えません。足元に近い部分に一部紅葉が見えていますが、見える部分から判断した感じでは、紅葉には若干早いようでした。植物の名前はあまり詳しくないのですが、小さい苔のような花は真っ赤になっていたものの、背の高い木は黄色くなりきっておらず、ナナカマドも赤・黄の他にまだまだ緑のものも多くありました。草むらによくあるような小麦色の良い色をしていたものの、主役となる千畳敷カールが見えなければただの空地にしか見えませんでした。

千畳敷駅に戻って、その後下山を決めた後、もう一度外に出てみると、奇跡的に雲が晴れて視界が広がりはじめました。慌ててカメラを取り出し、まずは千畳敷駅付近で雲が晴れた部分から撮影していきましたが、肝心の千畳敷カールはまだ見えません。それでも間もなく晴れてくれると信じて、当初予定していた千畳敷駅から遊歩道とは逆方向にある、極楽平に向かう登山道に登り始めました。その登山道からは千畳敷カール一体を横から見下ろせる他、麓方面を俯瞰することが出来るからですが、他の人達は、慌てて登山道を一人駆け上がっていく変なヤツがいると思っていたことでしょう。それほどタイミングを逃すまいと、大きな石を越える足場の悪い場所も気にせずフルパワーで登っていきました。期待通り一気に雲は晴れ、周りの風景が全て見えるようになりましたが、雲中では想像もしていなかったダイナミックな風景に改めてビックリしました。

紅葉は概ね見頃の時期と言って良かったですが、一部紅葉になりきっていなかったり、黒く朽ちていたものもあり、完璧ではありませんでした。背の高い木(名前が分かりません)の黄葉も、若干緑が残っている感もありましたが、それでもまずは千畳敷一体の姿を見ることが出来ただけでも満足でした。

その後は極楽平に辿り着く少し手前で撮影に満足したため引き返し、千畳敷駅方面に下山しましたが、天候が良ければ極楽平からはアルプスの西側の山々(御嶽山等)を見渡すことができたそうでしたので、今考えれば行けば良かったと思います。

現地は気温が3度と、さすがに早く紅葉が訪れる高地だけあり寒かったです。麓とは温度が大きく変わる(天候も変わります)ので、麓以上に防寒具の用意は必須となります。但し、宝剣岳への登山、更に尾根の縦走をしないのであれば、防寒具に登山靴程度で訪れる事が出来る感がありました(極楽平への登山も大丈夫だと思います)。