高源寺(兵庫県丹波市)R2.11.10他
高源寺は正中2年(1325年)に創建され、翌年に後醍醐天皇により高源寺号を賜られた臨済宗妙心寺派の寺院です。最盛期には全国に末寺を持つ大本山となりましたが、戦国時代には織田信長の丹波攻めの際に境内の建物を全て焼失しましたが、江戸時代に入って復興されました。現在で惣門、山門、仏殿、方丈、多宝塔等があります。

立派な寺院ですが、山奥にあるため交通手段は車に限られます。北近畿豊岡自動車道・青垣ICから国道427号を北上し、約4キロ進むと道の脇に看板があります。そこから細い道を600m程進むと到着します。駐車場から惣門まではすぐですが、紅葉の時期はかなり混雑するので、早めの訪問が必須です。

高源寺は紅葉の名所として有名で、紅葉の名所と扱うあるHPでは、高源寺が全国の紅葉スポットで第四位の人気であると評価されていました。順位はともかく、HPで紹介されなければ存在さえ知らなかった山奥の寺にとても興味を持ち訪れましたが、訪れた日が紅葉の見頃に合わず、結局三度訪問しました。

初めて平成26年11月16日に訪れた時は、全体的に見頃が終わっていました。次に平成30年11月11日に訪れた時は、惣門付近にある寺の下方のモミジが見頃でしたが、多宝塔等の上部のモミジは既にピークを過ぎていました。三度目の令和2年11月10日の訪問でやっと見頃の時期に合わせることができましたが、この高源寺ほど紅葉の見ごろが分からなく感じたことはありませんでした。最近は見頃の時期が年によって大きく変わるのと、温暖化が理由なのか紅葉になる前に枯れてしまったりするのが気になります。

惣門からの参道はひたすら上り坂の石段です。高源寺は惣門をくぐると紅葉のトンネルとなっている階段が続きます。山門をくぐると広場があり、真ん中に仏殿があります。その裏には更にキツい石段が続き、最上には方丈・鐘楼があります、向かって右側には細い道が続き、高源寺のメインとなる多宝塔へと続きます。

多宝塔付近にも紅葉はあるものの、数は少ない上に敷地が狭くて引きが取れないため、撮影は難しいです、雑誌等に撮影されている「紅葉に囲まれた多宝塔」のイメージは、多宝塔から入口まで戻る下り坂(行きの道とは全く別ルートです)で撮影されたものです。

結局、下から上に上がり、また下に降りてくる構造になっていて、一番奥に見える多宝塔(形状は三重塔です)を折り返すようになっています。特にバリアフリー化もされていないので、足腰の悪い方にはちょっと厳しいと思います。しかしながら、入口から最奥まであらゆる場所にモミジの木が生い茂り、境内は真っ赤に染まるので、ぜひ一度見ていただきたいと思います。