小海線(小淵沢~小諸間)H24.12.29
小海線は八ヶ岳東麓の野辺山高原から千曲川の上流にそって佐久盆地までを走る高原鉄道で、甲斐小泉~海尻間は標高1000mを越える高所を走っており、清里~野辺山駅間には標高1375mのJR鉄道最高地点があります。また、野辺山駅は標高1345mのJR線最高駅であるほか、甲斐小泉~松原湖までの9駅がJRの標高の高い駅ベスト9に入っています。そのこともあり、この路線は別名「八ヶ岳高原線」の愛称がつけられています。ただし、傾斜が激しい路線だけあり、昔から小海線内の列車の速度は上がらず、現在での最速列車でも、同区間78.9㎞を130分以上を要するなど、大幅な速度向上になっていません。

小諸~小梅間は私鉄の佐久鉄道によって1919年に開通しました。佐久鉄道は甲府から直江津・長岡までの鉄道を計画したものの、第一次世界大戦後の不況で計画が進まず、小海~小淵沢間を国鉄が建設した結果、国鉄が佐久鉄道から買収・国有化して1935年に現在の小諸~小淵沢間が開通しました。現在の運行形態は各駅停車のみで、他路線との乗り入れもありません。1~2時間に一本という通常のローカル路線と同じ間隔になっており、時折区間列車も設けられています。

私が訪れたのは、別ページ「湯川渓谷」の冬景色を撮影するための道中で、丁度小海線と並行する形で移動することもあり、途中3か所程で撮影をしてみました。始めは甲斐大泉駅で撮影をしようとしましたが、先述のとおり小梅線は標高の高い場所を走っており、駅へ向かう道は急勾配直線ばかりでした、冬で凍結しているため、チェーンを捲いたタイヤも滑りまくり、駅に行くのにかなり難儀しました。ホームからは八ヶ岳が遠くに見えており、列車との組み合わせを考えて撮影しましたが、列車の大きさとは裏腹に山が小さく写っているため、中途半端な内容になりました。続いて付近にある「吐龍滝」で雪山の滝を撮影後、すぐ近くに小海線の高架があったので、列車を待ち受けて撮影しました。

最期に俯瞰撮影をし、予め調べていた佐久海ノ口~海尻間の撮影場所に行きました。先の二ヶ所はたまたま近くの場所で苦し紛れで撮影したものだったので、気合入れて撮影の臨んだのですが、撮影地に行くための林道が積雪で通行止めになっていました。列車の通過時間が迫っていたので、1.5kmもの雪中の坂道を汗だぐで必死に走り、列車が来た頃には汗が引いてものすごく寒かったです。しかし壮大な風景の中を走る車両を撮影出来た事にとても満足しました(列車が小さすぎたかも?)。