久大本線(久留米~大分間)H8.3.14
久大本線は、大分県九重町と由布市の境にある分水嶺の水分峠より西側は筑後川とその支流の玖珠側に沿って、東側は大分川に沿って九州を横断している路線で、沿線には小京都と呼ばれる日田や湯布院などの観光地があります。観光列車の意味も含めて、博多~久留米~湯布院・大分・別府を繋ぐ特急「ゆふ」「ゆふいんの森」が運転されています。なお、運行形態としては久留米~日田間と湯布院~大分間は一時間に1~2本で運行されていますが、日田~湯布院間の本数は少なく4~5時間程運行されない時間帯があります。

史は大正4年(1915年)に大湯鉄道が大分~小野屋間で開業したのが始まりで、1922年に国有化され大湯線となりました。久留米側は天ケ瀬までを久大線として開業し、1934年に日田~天ケ瀬間が繋がって全通しました。

訪問時は滝撮影が基本でしたが、当時既に全国的に希少になっていた客車列車が残っていたので、撮影名所である引地~豊後中村間で撮影をしました。1990年代に青函連絡の快速「海峡」を除き定期運行の普通旅客列車が全廃された後も、50系・12系客車を使用した客車普通列車を運行していましたが、平成11年(1999年)に消滅してしまいました。当日はあいにくの土砂降りで、山の中に他の撮影者は誰もいない寂しい撮影でした。雨の音で車両が近づく気配が消される中、必死に耳を澄まして待っていると、森の中からのんびりとしたスピードで列車が現れました。先頭を引っ張るDE10は想像通りで、可愛らしいヘッドマークはトコトコ走る列車のイメージにピッタリでした。欲を言えば、客車が青い12系ではなく昔ながらの赤い50系の方が雰囲気があって良かったのですが、いずれにせよ貴重な撮影機会となりました。

別日にもう一つの代表的な撮影名所である湯布院付近での撮影を試みましたが、計算違いで列車が来てくれず、撮影ができませんでした。他にも撮影したい場所があるので、是非再訪したいと思います。