真鍋島①(岡山県笠岡市)R1.9.19
真鍋島は周囲7.5キロの小さな島で、古い漁村の面影を残した家並みがあり、いくつかの映画のロケ地にもなったことがあります。また中四国沿岸部に多い真鍋姓の発祥地であります。付近には数多くの島々が連なるのですが、真鍋島は陸地から遠い場所に位置する島のため、笠岡港からいくつもの島を経由して訪れる必要があります。実際激しく揺れる高速船で、早い便でも50分余り、各停では65分程かかります。通常は真鍋島が終点ですが、土曜日のみ佐柳島経由で香川・多度津までの便があります。

真鍋島には港が岩坪港と本浦港の2つがあり、高速船も岩坪~本浦の順に寄っていきます。恐らく島の中心地は岩坪港の方だと思いますが、猫が多いのは本浦港の方です。本浦港を降りてすぐの場所に資料館と呼ばれる小さな建物があり、そこでは船の乗車券や観光案内をしていますが、その周りは既に数匹の猫が客を待つように堤防でくつろいていました。

堤防には4匹の猫がおり、懐っこく近づいてきてくれます。漁村と猫との写真を撮影したかったので、いきなり必死で撮影を始めました。しばらくすると猫たちは島のメインストリートと言える道のど真ん中に陣取りますが、走ってくる車は皆無です。村の風景との写真を暫く撮影しましたが、ふと猫の数が5匹程度しか見えず、わざわざここまで来ながら噂とは違う現状に不安を感じ、何とか不安を打破しようと他の場所もくまなく探し始めました。木造の家が窮屈そうに立ち並ぶ間にとても狭い道が入り組んでおり、猫が好きそうな雰囲気がありましたが、猫の姿は皆無でした。また、既に人が長い間住んでいないまま朽ちている家が数多くあり、過疎化が進んでいるのが怖いほど感じました。実際に平成7年の国税調査では491人いた島の人口が、、平成27には201人に激減しているそうで、全国規模で問題になっている過疎化の縮図を見ているようでした。