真鍋島②(岡山県笠岡市)R1.9.19
しばらく本浦港付近で撮影をしていましたが猫は増えず、それどころか到着した船目当てに出てきた猫が一段落してバラバラになって行ったため。そこでもう一つの集落がある岩坪港へ徒歩で向かいました。村のメインロードである道を海岸沿いに歩くのですが、途中は左に海、右の山しかなく、全く人と会いませんでした。日差しを浴びて汗をかきながら歩きますが、先ほど船で岩坪港から本浦港に行くまでのわずかな所要時間が嘘のようにやたら時間がかかった感がありました。

岩坪港付近は島の中心地らしく、民家の数も多く朽ちた家も少な目でした。山の傾斜に沿って家が密集しており、とても細い道が入り組んでいるのは本浦港以上でした。迷路みたいで散策するだけでも楽しかったですが、猫はほとんど見かけませんでした。途中まだ小さめの可愛い子猫がいたのでテンションが上がりましたが、警戒心が強くすぐに逃げてしまいました。また諦めて本浦港に帰る寸前に白黒の猫を見つけましたが、結局岩坪港付近で見かけたのはこの2匹だけでした。

失意の中、汗をかいて本浦港に戻ると、何故か先ほど以上に猫が増えていました。恐らく次の船に乗船するための人が集まる時間に合わせて集まってきたのだと思いますが、少なくとも20匹近くはいました。私も次の船に乗船予定だったので、最後のチャンスと思い撮影をしました。


本浦港に集まりだした人達は、島の住民と比べ年齢層が違ったりカメラを持っていたりと見分けがつきやすく、これだけの人がどこにいたのかと驚きました。見かけた島の住人といえば、案内所の人の他には、ただ一人押し車を押した老人のみでしたその老人は誰と話す事もなく一人島の外れの方向に歩いて行きましたが、やはり過疎化の現実を感じました。

観光客といえば私の他におよそ10人余りでしたが、外国人(欧米風)の姿も見えたのは過疎化の流れの中でも光明が刺した感がありました。インターネットで情報が溢れる世界で、小さな島の魅力を発信することで新たな観光客を呼ぶことができる現在の姿も感じました。但し、その外国人の人は自分の周りに餌を捲いて、猫まみれになろうと試みており、猫撮影に来ている私(他に猫撮影目当てらしき人が数人いましたが)にとってはちょっと困ったところもありました。

出航の時間となり、乗船する人を猫たちは見送っていました。今回は午前中から昼までの間に訪れましたが、やはり基本は本土の猫と同じように朝や夕方に姿を現わす習慣があり、今回は殆ど姿を見ることができなかったのかもしれません。次は多度津から佐柳島経由で再訪したいと思います。