奈良町(奈良県奈良市)H18.10.21他
奈良町は、奈良時代の平城京の外京(げきょう)と呼ばれたエリアを中心に、平安末期の11~12世紀頃に寺社の仕事に携わる人々によって形成されました。平安京遷都と共に平城京は衰退しましたが、後に「南都」と呼ばれ発展していきます。平安時代後期の治承4年(1180年)の戦火により大きな被害を受けますが、復興後は商工業が更に発展していきます。現在も元興寺を中心に昔ながらの雰囲気を残す町として現存しています。

奈良町の町並みには特徴があり、①町家の間口が狭くて奥行が深い ②町家の正面には格子戸がある ③旧街道付近では土塀が巡らされている が挙げられます。そのような古都の雰囲気のある町で猫を撮影したいと思い、何度か足を運びました。実際奈良町は「にゃらまち」とのキャッチフレーズと共に、猫をイメージした町おこしをしているので、可愛い猫がいるのではと期待を膨らまして訪れました。

結論からいうと、猫の数は普通の町以下で、なかなか見つかりません。細い路地は多いものの、その道にも車がよく走り、格子戸と猫との組み合わせを撮影するどころか、猫自体探すのに苦労します。数回訪れては、猫が好きそうな場所をチェックしていますが、それでも殆ど会えません。「にゃらまち」としての街おこしは、グッズや飲食店のメニューが主になっているようです。

それでもせっかく来ているので根性出して探しまわると、いくつかの猫スポットを見つけました。毎回猫に会える訳ではないのですが、ただ1か所だけは必ず会える場所があります。そこは奈良町の雰囲気が殆どない場所なので残念なのですが、歩き回った挙句に猫に出会えなかったときは救いを求めてその場所に行きます。

初めて訪れた時には、2匹の白猫が家の駐車場に座っていましたが、2回目以降は白猫がいなくなり、その代わりにキジ猫が3匹と茶猫1匹がいてくれるようになりました。今後も奈良町を訪れては猫に出会えなかった時の慰め場所として訪れることとなるでしょう。なお、最下段の黒猫は、上記猫スポットの近くに神社があるのですが、木々が鬱蒼と茂るなか、境内を長いリード紐を引きづってあちこち動いていた飼い猫です。

なお、奈良駅前や興福寺・猿沢池付近にも猫がいましたが、勿論のことながらここでは奈良町で撮影した猫のみ掲載します。