那智勝浦町花火大会
(和歌山県那智勝浦町)R5.8.11
那智勝浦町は和歌山県の最南端である串本町から更に40分程東に走った場所にある、文字通り「陸の孤島」と言える町です。マグロ漁の母港、温泉街として有名で、かの有名な「熊野那智大社」「青岸渡寺」「那智滝」があるのもこの町です。

那智勝浦町はこの地域では新宮市の次に大きな町で、古びた雰囲気に細い路地が続く町は風情があり、私もお気に入りの場所とも言えます。別ページ「那智滝」に書いた通り、父の実家が那智勝浦町で、先祖代々の墓も同地にあるため、幼い頃から何度も訪れていた場所でした。

当日も墓参りのため一人で訪れ、丁度その夜にすぐ隣駅であるJR那智駅前の「那智海水浴場(ブルービーチ那智)」で4年ぶりの花火大会が行われるとのことで、観覧することとしました。20時開始と通常の花火大会にしては遅い開始でしたが、18時前には付近の無料駐車場に駐車し(数ヶ所に分かれて400台分用意しています)、10分程歩いて海水浴場に着きました。海水浴場はおよそ800mの砂浜ですが、砂浜までは緩やかな5段の階段が続き、観覧席代わりに多くの人が座っていました。まるで舞台を見るように、そして後ろの人を気にせず見る事ができ、とても贅沢な状態で観覧することができます。確かに人は多いものの、座るスペースは十分開いており、砂浜に座る人は殆どいないほどゆったりして見る事ができました。田舎町の花火大会らしく、小さな子供たちを連れた家族が多いので、子供たちのはしゃぐ声が多いのが特色です。

当日の花火は20回に分けて打ち上げられ、それぞれ花火のスポンサーが紹介された後に打ち上げられました。その他打ち上げの間にはお便りがアナウンスされるサービスがあり、地元の手作り感があって良かったです。別ページの「淀川花火大会」と比べると打ち上げ数は少ないものの、間隔を開けて打ち上げるため煙で花火が見えなくなる事がなく(「淀川」は煙が酷くてすぐ見えなくなります)、ただ数多く打ち上げれば良いってものではないと痛感しました。遮るものが全くなく、海からの花火をゆったり見られるなんて幸せしかないと感じました。

なお、当日の2日後には、隣町の新宮市でも花火大会が行われたので、都合が合えば毎年花火のハシゴが出来そうです。場所が不便なのが大変ですが、比較的苦労せずバッチリ観覧できる花火大会としてお薦めします。