奥日光(栃木県日光市)H8.2.2
栃木県日光市は世界遺産である日光東照宮で有名であり、その周りには輪王寺等大きな寺社もある観光名所になっています。日光観光の玄関口でもありますが、そこから奥日光へ向かうには「いろは坂」と呼ばれるいくつものカーブが九十九折になった急こう配の坂道を登ることとなります。カーブごとに「いろはにほへと」の順に名前が付いており、往復それぞれの道のカーブ全てで50音順になっています。

東照宮付近も森に囲まれていますが、奥日光は全く趣が異なる壮大な場所となります。いろは坂を上りきる手前に有名な「華厳の滝」が出迎える形で現れ、そこから間もなく中禅寺湖に到着します。湖付近には中禅寺温泉や二荒山神社などがあり賑やかな雰囲気もありますが、すぐに自然に囲まれる静かな場所に変わります。更に奥には210mもの斜面をなだらかに流れる「竜頭滝」や、末広がりに流れ落ちる「湯滝(50m)」、更に日本離れした荒野が広がる「戦場ヶ原」「小田代ヶ原」、野生の花畑で有名な「千手ヶ浜」「西ノ湖」等、全国有数の撮影名所になっています。

私も3度程訪れたうち、冬にも1度訪れました。もちろん雪景色を撮影するため、夜中から出発し夜明け前には日光に到着していましたが、途中いろは坂中腹で凍結の為タイヤがスリップして登れなくなり、チェーンを巻いて中禅寺湖まで登った頃には夜が明けていました。

まずは凍結した華厳の滝を撮影しましたが、珍しい姿を拝見できたものの逆に撮らされた感があり感動を表現できませんでした。風景が大きすぎて、全体的に撮影すると大きさが伝わらない中途半端な写真になっていましました。

次に中禅寺湖に行きましたが、途中湖脇のカーブでスピンし、もう少しのところでガードレールに突っ込むところでした。丁度その場から湖を見ると、湖面が一部凍結し、その上に雪が積もっている綺麗な景色があったので、早速車を近くの脇に止めて撮影しましたが、後続車が私同様にスピンし、あと少しではねられるところでした。雪道での撮影は十分気を付けるべきだと学びました。

その後湯滝にも行きましたが、そこでも滝前の駐車場に行く下り坂でスリップして止まらなくなり、雪山に車が突っ込んでしまいました。チェーンを巻いていても凍結の前では役に立たないことを痛感しました。大きな湯滝の滝つぼから落ち口まで登ると、湯ノ湖が見えてきました。名前通り湖自体が温水になっている他は普通の湖ですが、湖面の湯気や周りの雪の存在が、美しい景色を見せてくれていました。

その後、下山ついでに日光市の外れにある「霧降滝(日本の滝100選にも入る滝)に寄りましたが、冬は水量が少なく、また雪の白さで滝の流身が分かりにくい写真になってしまいました。


冬景色、特に雪の写真撮影は色合いが難しいと体感し、また危険が伴うものだと実感した撮影でした。