三本滝(長野県松本市)H11.9.25    
乗鞍高原は現在マイカー規制がありますが、乗鞍高原山頂へ向かう県道84号(乗鞍エコーライン)でのマイカーで行ける最終地点が標高1800mの三本滝駐車場です。三本滝へは、そこから山中を歩いて20分程で到着します。

小大野川にかかる乗鞍三滝の一つで、三滝とは上流から三本滝・善五郎滝・番所大滝となっています。三本滝は日本の滝100選に選ばれており、かつ長野県の指定名勝にもなっています。一つの水源が三つに分かれているのではなく、たまたま水源の違う3つの沢から流れ落ちる滝が1つの場所に集まっている姿が名前の由来となっています。それぞれの滝の高さは50~60mで、三つの滝のうち小大野川の本流は真ん中の滝で、「本沢の滝」と呼ばれています。向かって右側の一番大きな滝は「黒い(クロイ)沢」にかかる「ナメ滝」又は「クロイ沢の滝」と呼ばれています。

もうひとつの滝が見当たらないですが、よく見ると「本沢の滝」のすぐ向かって左側に、本当に水量の少ない滝があり、「無名の沢」にかかる「無名滝」と呼ばれています。正直私も何度か訪れながら気づかなかった滝ですが、三本滝の由来の一つでありながら可哀想な扱いだと思います。これらの滝の水はすぐ下流で一つとなり、更に大きなナメ滝となって落ちていきますが、そのナメ付近の滝には名前がありません。

三本滝(他の2滝も一緒に)には3度訪れていますが、2度の秋の季節は紅葉が綺麗でした。しかし季節柄水量が若干少ない部分もあり、このページに掲載した9月の写真の方が幾分水量が多かったです。梅雨の季節にはもっと凄い姿が見られると思いますが、滝付近の吊り橋等が濡れるととても滑るので、足元には十分注意する必要があります。

なお、この滝は乗鞍信仰と結びつきが強く、山頂の神社から麓までの乗鞍登拝の際の中間点にあり、修行者たちが滝に打たれ禊(みそぎ)、水垢離(みずごり)をした場所とも言われています。