三条ヶ滝(福島県桧枝岐村)H7.8.3    
三条ヶ滝は尾瀬を水源とする尾瀬ヶ原から流れ落ちる只見川の上流にある滝です。新潟県と福島県の県境に位置し、日本の滝100選にも選ばれている他、日本三大名瀑に選ばれることもあります。落差100m・幅30mの直瀑で、規模としては日本最大級の滝です。

滝へは、①小沢平から只見川を遡るコース、②御池から燧裏林道を経由するコース、③鳩待峠から尾瀬ヶ原を横断するコース、④大清水から三平平・尾瀬沼を経由するコース等あります。最短距離は①か②ですが(④が一番遠いコース)、私は尾瀬ヶ原を散策したかったので③のコースでアプローチしました。

尾瀬ヶ原については花のページ内の「尾瀬」で掲載しておきます。尾瀬の平坦な散策路から外れて三条ヶ滝に向かう道に行くと、突然ゴツゴツした巨岩が連なる道に変貌します。尾瀬ヶ原の外れから三条が滝までは地図上は1キロ程ですが、なかなか先に進みません。道はどんどん下りになっていきますが、途中横を流れる川が滑らかな一枚岩のような川底を滑り落ちる姿が見られます。その流れこそが「平滑滝」であり、滑り台のような流れが100mに渡り続きます。幅もあるので単なる急流にしか見えず、どのように撮影すれば良いか分かりませんでした。そのためか、平滑滝の画像が一枚も残っていないのは残念でした。

そこからしばらく行くと、進行方向の下の方から轟音が聞こえてきます。滝の落ち口付近から回り込むように進み、いきなり滝の前で道が終わり、初めて三条が滝が突然の如く姿を現わします。その大きさと迫力は匹敵する滝を探すのが難しいほど凄いものでした。豊かな尾瀬ヶ原の水が100m下まで一気に落ちる姿は日本の風景とは思えないぐらいスケールが大きかったです。思わず沢山撮影したくなりましたが、残念ながらその滝見台しか滝を見る場所がなく、引いた写真か一部分を切り取った写真しか方法がありませんでした。アップで撮影する場合は、水量が多いため、スローシャッターにすると単なる白いカーテンにしか見えず、高速シャッターで撮影するしかありませんでした。なお、私が訪れた後に、もう一つ滝の下方に滝見台が出来、更に近い場所から滝を見ることが出来るようになったとの事なので、滝を下から見上げる構図も増えているのではと思います(但し水しぶきが凄そうですが)。

撮影方法は限られましたが、長時間かけてまで訪れた価値はありました。あまりに過酷な場所のため再訪は難しいので、一度訪れた際は滝の魅力を存分に堪能していただきたいと思います。