田口(奈良県宇陀市)R5.4.8
田口集落は宇陀市南部の山中にあります。近鉄室生口大野駅から室生寺へと続く県道28号線を南下し、室生寺を通過後も更に山中の細い道を南下すると、田口の集落に辿り着きます。県道から川を挟んですぐ脇にあるのですぐ分かると思います。

私は当日、屛風岩公苑の桜を撮影するため宇陀市を訪れていました。途中仏隆寺を経由したのですが、携帯ナビだけを頼りにとんでもない林道をひたすら走り続けていました。偶然田口の集落に辿り着いた時は、県道28号線ではなくその脇の山の中腹にある林道から見下ろす形でしたが、眼下に白い花を咲かせた大きな木があるのにビックリしました。何の花か分からず、そこが何かも分からない状態でしたが、とりあえず集落の細い急坂を下っていき、橋を渡った先の神社の敷地内に車を停めました。

川を挟んだ場所と神社の奥には桜の花もありましたが、残念ながら全体的にピークは過ぎていたようです。それでも十分花は付いており、何と言っても木の大きさに圧倒されました。付近には同じ目的の方が3名程撮影をしていましたが、特にここが花の名所である雰囲気もなく寂しい感じでした。

地図では恐らく「水分神社」であると思われるのですが、インターネットで調べるもどうやら「水分神社」ではなさそうでした。細かく調べると、過去に同様の場所で撮影された方がネットにアップされているのをみつけましたが、場所の名前については特に記載がありませんでした。但し、白い大きな木が「木蓮(モクレン)」である事と、時期的に4月上旬が見頃である事、木蓮は見頃の時期がとても短く撮影が難しい事が分かりました。

また、その方は「今は知られていない名所だが、今後有名になっていくだろう」と、今後多くの人が訪れることに抵抗を感じているようでした。確かに私も一目見て「すごい」と思いましたし、観光客が多く集まることで「自分だけが知っている場所だったのに」と残念に思う気持ちは理解できました。でも、実際のところ私は殆ど有名どころの名所を巡っているだけなので、同時に恥ずかしくなりました。