天龍寺(京都市右京区)H20.11.30
天龍寺は臨済宗天龍寺派の大本山で、正式には霊亀山天龍資聖禅寺(れいぎざんてんりゅうしせいぜんじ)と言います。平安時代初期に現在の天龍寺の地には、嵯峨天皇の皇后橘嘉智子が開いた壇林寺がありましたが、その後荒廃した壇林寺の地に1245年頃から後嵯峨天皇と亀山天皇が離宮を営み、「亀山殿」と名付けました。その後後醍醐天皇の菩提を弔うため、康永4年(1345年)に足利尊氏が亀山殿を寺に改めたのが天龍寺の始まりです。応永17年(1410年)以来、京都五山の第一位として栄え、寺域は約950万平方メートルに及ぶ広大なものでしたが、延文3年(1358年)から元治元年(1864年)の間に8回もの大火に見舞われ、現存する建物は明治時代後期のものがほとんどです。

天龍寺は嵐電嵐山駅のほぼ前に位置していますが、阪急嵐山駅からのルートも付近の紅葉を眺め、渡月橋を渡るのでお薦めです。いわゆる嵐山の観光スポットやお土産屋が集まる場所にあるので、いつ訪れても観光客で一杯です。但し正直天龍寺に秋以外に訪れるなら、建物内を見学したい方以外はあまり魅力を感じないかもしれません。

天龍寺は曹源池庭園が有名ですが、私自身何度か嵐山を訪れたものの、天龍寺の建物内に入ったことはありません。しかし天龍寺境内にはモミジの木が数多くあり、秋には数多くある嵐山の紅葉の名所の中でも桁違いの紅葉を見ることができます。総門をくぐり境内に入り、左右にお寺が並ぶ参道を300m程行くと方丈(受付)があり、そこから数多くの建物や庭園を見ることができるのですが、正直紅葉を見るだけなら総門から方丈までの参道でほぼ済んでしまう感じがあります。それほど参道の紅葉の数が凄いですが、その分観光客の数も凄いので、できれば早朝の訪問が理想です
余裕があればモミジが彩る曹源池庭園を観賞することも良いと思います。


※追伸 その後桜の時期に初めて天龍寺境内に入り、境内の桜の素晴らしさに度肝を抜かれました。勉強不足ですみませんでした。なお、天龍寺の桜については「桜のページ」に掲載しています。