智頭急行(上郡~智頭間)H13.5.5他
智頭急行は兵庫県・岡山県・鳥取県の3県が運営している第三セクター鉄道です。元は国鉄時代に陰陽連絡路線の一つである国鉄智頭線として建設中でしたが、国鉄の経営悪化を受けた結果、予想輸送密度が基準を下回ったため用地の95%、路盤の30%、軌道の10%まで工事が完成した状態で昭和55年(1980年)に建設凍結となりました。昭和58年(1983年)に鳥取県が智頭線について第三セクターによる運営引き受けを検討した結果、地域輸送のみならば赤字も、国鉄のとの特急列車の直通を行えば黒字になるという調査結果が出たため、昭和61年(1986年)に3県で覚書が締結され「智頭急行株式会社」が設立されました。平成6年(1994年)12月開業後は、特急「はくと」「いなば」が走行することとなり、現在まで第三セクターでは日本一の収益を上げています。但し、先述の調査どおり年間の旅客収入13.1億円のうち、定期外収入(特急使用に係る収入)が12.9億円(2010年度統計)と、通勤通学客への依存度は極端に低い状態です。

現在は「スーパーはくと」「スーパーいなば」という新型車両が走行していますが、開業からしばらくはキハ181で運行していました。因美線区間も含めて何度か撮影に訪れましたが、智頭急行区間は殆どが高架のため撮影に向かないのが欠点でした。田舎の良い雰囲気の中を走るのに勿体ないですが駅付近での撮影や高台からの俯瞰撮影で対処をしました。平成14年には冬景色との写真を撮りたいものの凍結が怖かったので、初めて新幹線等の鉄道使用で鉄道撮影をしました。帰りは「はくと」で帰阪をしましたが、これが私自身最後のキハ181乗車となりました。

なお、このページに掲載している写真のうち、最後の画像は因美線内(郡家駅構内)で撮影したものです。ここに写る「はくと」で帰阪しましたが、向こう側から来ている「いなば」が郡家駅ホームに近付く前に「はくと」発車のホイッスルが鳴ったため、ここまでしか「いなば」を引き付けられなかったのが残念でした。